2024年6月下旬、弊社として初めての大規模MICEプロジェクト『TiE Global Retreat in Kyoto』を実施しました。世界中から約320名のお客様が参加し、京都、日本の魅力を余すところなく体験していただきました。このプロジェクトの成功を振り返りつつ、私自身が感じたことや学んだことを皆様と共有したいと思います。

意外なモノ・コトへの興味関心

日中のツアーでは、神社仏閣の建築技法や瓦屋根に印字されているシンボル（家紋）、各仏像や建物の歴史・政治的背景に関する質問が多く寄せられました。我々にとって当たり前の存在であるこれらの事柄も、インバウンド旅行者にとっては新鮮で興味深いものです。彼らの興味が『物珍しい景観』や『美味しい食事』だけでなく、各々のバックストーリーに向けられていることに気付きました。

例として、ランチ休憩中にアメリカ出身の同僚から『牛丼の丼ってどういう意味なのか？』と尋ねられたことがあります。私は「丼（どんぶり）の“どん”から来ている」と説明しましたが、これもまた、日本出身である私には当たり前のことでした。後に牛丼に関する歴史的背景を調べる機会にもなり、興味深かったです。このように、視点の違いが新たな発見をもたらすことを再認識しました。

文化・習慣の違いを認識する必要性

ツアー初日に日本の文化や習慣、重視することを説明する機会を設けました。ディナーパーティでは地元の舞妓さんたちのパフォーマンスや日本刀の居合斬り、和太鼓体験を楽しんでいただきました。その際、舞妓さんたちへの接し方や日本刀の持ち方を事前に説明することで、参加者たちに日本の伝統文化を楽しく体験していただけました。協力していただいた方々にも満足していただきました。

日本各地でインバウンドプロモーションが活発になる中、日本のマナーや習慣を海外に発信することの重要性を改めて認識しています。特に、外国人旅行者に対してこれらを正しく伝えることは、非常に大切です。旅行者の「なぜ？」に丁寧に答えることで、日本の文化や習慣への理解を深め、より豊かな旅行体験を提供できると考えています。

MICEの可能性

本プロジェクトを通じて、日本でのMICEの可能性を強く感じました。ビジネスイベントを通じて異文化交流を促進し、世界中の人々が集い、学び合い、新たな価値を創造する場としてのMICEの力を改めて感じました。

日本には、多くの世界的に有名な企業があります。トヨタ、ソニー、パナソニックなど、先進的な技術や革新的な製品を生み出す企業が多数集まる日本は、ビジネスの中心地として非常に魅力的です。これに加えて、観光資源が豊富であることも大きな強みです。京都の歴史的な寺院や神社、美しい自然景観、ユニークな文化体験など、日本各地には訪れる人々を魅了する要素が満載です。

さらに、整備された交通網もMICEの成功に寄与します。新幹線や地下鉄、バスなどの公共交通機関が充実しており、アクセスが容易です。これにより、インバウンド旅行客にとっては移動のストレスを感じることなく、スムーズにイベントに参加することができます。大阪万博を契機に、日本国内の交通インフラと会場設備がさらに整備されることも見込まれます。最新の設備を備えた会議施設や展示会場の増設により、より多くの大規模イベントを受け入れる体制が整うでしょう。

今後も弊社は多くの世界中の人々に日本の魅力を伝え、インバウンド専門の旅行代理店として素晴らしい訪日観光を提供していきたいと思います。弊社旅行部門に関しましては、こちらからお問い合わせいただけます。