サステナブルツーリズムと地域社会の役割

画像提供:Andrea Lacasse / Unsplash

抹茶から学ぶサステナブルツーリズムとその先へ

崎田 夕夏

セールスサポート

昨今、日本の政府や観光業界、地域の事業者が推進する「サステナブルツーリズム」。これは「環境」「文化」「経済」の3つの持続可能性を大切にしながら、地域の魅力や体験を未来へつないでいく観光のあり方です。国連世界観光機関(UNWTO)は、これを「訪問客、産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光」と定義しています[1]。
今回は、世界的な「抹茶ブーム」を切り口に、サステナブルツーリズムとその可能性についてお話したいと思います。

抹茶ブームと課題

今や海外でも「スーパーフード」として注目を集める抹茶ですが、急激なブームと気候変動などの影響で、国内販売店では生産が追いつかず価格改定が相次いでいます。抹茶は、長い年月をかけて丁寧に作られる一方、気候変動・生産効率の低さ・農家の高齢化といった課題を抱えています。こうした背景から、持続可能な産業構造への転換が求められています。

筆者撮影:抹茶と和菓子

筆者撮影:抹茶と和菓子

地域のサステナブルな挑戦

抹茶と日本の伝統文化の未来を守るためには、地域社会と観光客の「持続可能な行動」が欠かせません。では、どのような取り組みが実際に行われているのでしょうか。

筆者撮影:アップサイクル抹茶のお香づくり体験にて(京都)

私自身、京都で廃棄予定の茶葉を使ったお香づくりのワークショップに参加しました。不要となった茶葉を香原料として再生させるアップサイクルで、廃棄を減らしながら伝統文化を守る、その地域への想いと工夫に感銘を受けました。

実際の例:

  • 地元茶農家との茶摘み体験

  • 農泊や生産者との交流イベント

  • 茶道を通じた文化理解体験

地域ごとの挑戦を知る中で、特に印象的だったのが、令和6年「てん茶(抹茶の原料)」生産量国内1位となった鹿児島県の取り組みです[2]。全国で農業者が減少傾向にある中、同県では農家による人材育成が活発化し、若手農業者の参入と生産規模の拡大が進んでいます。海外では「抹茶=Matcha」のイメージが強いですが、「てん茶」の魅力が伝われば需要分散が進み、全体の供給安定にもつながるかもしれません。

こうした地域の動きや想いを「知る」「伝える」こと。それがサステナブルツーリズムと地域活性化の第一歩だと感じます。

ジャパン・トラベルとして

国内最大級の訪日外国人向けメディアと多国籍スタッフの強みを活かして、例えば日本茶産地のストーリーを世界へ発信したり、農業体験ツアーを展開したり、地域と共に持続可能な旅を創出することができます。

実際に弊社旅行事業では、ヴィーガン先駆者・ミヨコ・シナー氏とオールヴィーガンツアーを共催し、地域の食文化や生産者との交流を大切にした、「サステナブルな旅」を体現していただきました。

旅は「消費」から「共創」へ。地域の未来を一緒に考える旅のお手伝いができれば幸いです。

参考文献

参考文献

資料

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