「日本に来てる留学生の数って知ってる?在留希望者に見る次の可能性」

牛尾 晃汰

広報/PR

2019年10月3日

みなさん早速ですが、日本に年間どれくらいの外国人が留学をしているかご存じですか?その数、約30万人!しかも6年間連続で増加しているのです!そして日本に留まる在留外国人の数は300万人の時代に突入しようとしています。(2018年現在273万人)今年4月の改正出入国管理法施行により、今後更なる増加が予想されます。

日本では少子高齢化の影響もあり、様々な分野で深刻な人材不足が課題となっています。同時に東京オリンピックとその後にも、訪日外国人数の増加が予想されており人材の確保が急務です。そこで将来、日本に住むことを考えている外国人のリサーチ、卒業後のアプローチを通して人材確保することが人手不足解消のカギになるかもしれません。

〈どこの国から1番日本へ留学に来てる?〉

日本学生支援機構が2019年1月18日に発表した報告書によると、2018年5月1日時点で外国人留学生最多出身国は中国で、114,950人でした。続いてベトナム72,354人、ネパール24,331人、韓国17,012人、台湾9,524人とアジアからの留学生が全体の93,4%にも登りました。欧州・北米では、アメリカがトップの2,932人、続いてフランスが1,493人で全体合計13,530人と4.5%という結果が出ました。

在学のカテゴリーでは、いわゆる日本語学校が1番の90,079人、次に大学の学部84,857人と続いています。中でも上記の日本語学校と専門技術の取得を目的とした専修学校は、ここ6年間で急激に伸びていることがわかりました。

アジアを中心とした留学生増加の背景には、2008年に政府が策定した「外国人留学生30万人計画」を皮切りに、日本への留学ブームが起こりました。加えて4月の法改正で職探しを目的に日本語学校や専修学校への留学が増加したと言えるでしょう。

〈留学生の間ではクール?意外に人気なあのバイト〉

現在、外国人留学は週28時間の労働が許されており、1日4時間(夏休みなどの長期休みでは1日8時間以内)の労働が可能となっています。ここ最近では、都内を中心に外国人スタッフを見かける人も増えたのではないでしょうか。先も述べたように訪日外国人数が伸びているなかで、外国語がネイティブで日本語、文化を勉強している留学生は心強い味方になります。(コミュニケーション、異文化理解、ビジネスマナーを教える受け入れ側の理解も必要ですが)そんな彼らの中でも、日本人なら「え?」と言ってしまうようなバイトが意外にクールなんだとか。実は留学生の間では「コンビニ」のバイトがクールなんです!すでにセブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップのコンビニ大手4社を始め各コンビニ企業で約5万人の外国人が働いていると言われます。そして便利な故に、スタッフへの負担が重くなりがちなコンビニにとって外国人の力は不可欠と言えるでしょう。では、なぜコンビニバイトが外国人の間ではクールなのでしょうか。

▼仕事を通じて日本語学ぶ外国人留学生

外国人留学生がアルバイトをする理由も学費、生活費を稼ぐため、そして実際に日本語を使って能力を伸ばすなど様々です。既に日常生活の中に外国人がスタッフがいることが当たり前になりつつありますが、逆はどうでしょう。我々日本人が海外に留学に行ってもアルバイトが禁止されていることもあり、街中で日本人スタッフを見かけることは少ないんじゃないでしょうか。仮に日本人スタッフを見かけても日本食レストランが大半です。そこからも外国人留学生の日本語学習への積極性が伺えます。さて、彼らもいくつかのステップに別れてアルバイトをするそうです。例えば、日本語が不慣れな内はお客様との会話が少ない倉庫や食品の加工作業をし、慣れてきたらコンビ二を選ぶそうです。

コンビニバイトになると、品だしからコピー機のサポート、そしてレジなど業務範囲が大きく広がるため外国人留学生の間では、「コンビニバイト=日本語が話せる」というステータスになるそうです。

▼24時間であること

学費を稼ぎながらも、勉強をしなくてはいけない留学生にとって「時間」は何よりも大切な物です。また上記でも述べたように原則週28時間しか働けない留学生には、より高給な仕事を探しています。コンビニの場合、勉強の時間を確保しつつ時給が高いコンビニでの深夜バイトは貴重な労働機会となっているそうです。

〈留学生の増加で期待ができる領域〉

コンビニの他にも、留学生が増加することで今後伸びる領域なのかを見ていきましょう。

▼不動産

友人がいない中、日本にきて1番大切なのは「友人作り」です。初めて日本に来る多くの留学生の多くは最初に「寮」や「シェアハウス」といった集団生活を選択します。近年では、同じ趣味を持つ人が集まりやすいようにしたコンセプト型のシェアハウスも増えており、外国人のニーズと居心地の良さを提供できるかが成功の鍵になりそうです。

▼ナイトライフ

こちらはインバウンドでも同様なことが課題となっています。ナイトライフとは美術館、ミュージカルやクラブなどの「夜の過ごし方やアクティビティ」のことです。実際に日本政策投資銀行は2016年、訪日外国人観光客を対象に行った「日本旅行で不満だった点」において、第7位にナイトライフの不満だったという結果が出ました。

外国人にとっては「夜を楽しむ」ことは一般的なことで、実際にイギリスのロンドンやオーストラリアでは、既に地下鉄やバスなどの公共交通機関の24時間運営を実施しています。他にも美術館や博物館の夜間営業や、留学生割引が実現できれば海外への認知も高まるはずでしょう。

▼飲食などの接客業

最後は飲食店を始めとした接客業です。上記の2つは、あくまで外国人留学生が「消費者」としての立場で記載しましたが、飲食などの接客業では単純な労働力として期待ができます。インバウンド市場が伸びていく中、外国人接客の対応も可能な上、人材不足を解消する切り札になるでしょう。

〈まとめ〉

いかがでしたでしょうか。今のご時世、ついつい訪日外国人の方に目がいってしまいますが日本での就職を考えて来る若者への受け入れ環境を整え、地域を魅力的にプロモーションすることで労働力、そして消費者としての期待が出来るのではないでしょうか。

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