「withコロナ」の中での旅行・観光のあり方について

牛尾 晃汰

広報/PR

2020年5月29日

新型コロナウイルス感染症の大流行は、引き続き訪日外国人数に大きな影響を与えています。日本政府観光局によると、2020年4月の訪日外国人数は前年同月比99.9%減の2,900人でした。これは1964年の統計以来、初めて1万人を下回るという結果になりました。新型コロナウイルスの影響で、多くの国で外出禁止や渡航禁止令が出ている事で実質鎖国状態が続いている事から海外旅行需要が消滅してしまっている状況にあります。しかしヨーロッパを始めとした国々では段階的な解除が進められており、日本でも先日緊急事態宣言が全国的に解除されました。徐々に観光客が観光地に戻ることが予想される中で今の私たちに求められることは、どのように観光客を戻す仕組みを構築するのかということと、タイトルにもある「withコロナ」と、どのように向き合っていくかを考えることではないでしょうか。

「withコロナ」とはワクチンの接種機会や治療が人々に広く行き渡るまでの間、「新型コロナウイルスと共に生きる」という生活そのものを表します。

<観光客を戻すためには>

インバウンド業界に身を置く、私たちから次のような言葉が出るのは相応しくないかもしれませんが、結論からすると訪日外国人が日本に戻ってくるには、少なくとも現時点から6ヶ月から1年半かかるでしょう。異国でウイルスに感染するリスク、感染後の医療機関の受け入れ態勢の観点からも旅行・観光の需要がなくなるからです。しかし私たちはその中、観光客を戻すために今後旅行・観光業界の中では2つのアクションが有効的であると考えています。1つは外国人のみを対象にするのではなく、近隣の県民を巻き込む観光資源を掘り返すことです。そして次に対外国人の取り組みでは、最初に日本に戻ってくると予想される東アジア、東南アジア諸国旅行者、そしてヨーロッパを始めとした欧米諸国を対象にファンを作っていくことです。自治体やGMOが運営するwebサイトやSNSを通じて地域の魅力を発信します。現在の旅行者の多くはウェブ上で「情報」を探し続けています。家にいる時間が増えたことで、質の高い情報、ユニークな体験をより求めています。私たちはこの期間を「準備期間」とし、我々が運営するJapanTravel.comや自社SNSで情報を日々発信し続けています。他にも受け入れ環境を整えることもできることです。飲食店や宿泊施設でも英字パンフレットや施設内に英語表記を置くことで観光客が戻ってきた際に良い印象を与えることが出来るのではではないでしょうか。逆に現在の準備期間をどう使うかによってコロナウイルス収束後の観光客の誘客数、ホームページアクセス数やSNSのフォロワー数に各地域ごと大きな差が出るでしょう。

<企業と自治体の取り組み>

次に上の図を基に、企業と自治体がどのような取り組みをしているのか紹介していきます。

始めに、企業では星野リゾートを例としてあげたいと思います。星野リゾートも新型コロナウイルスの影響を大きく受けており、5月19日には既存7施設の休業を継続、オープン予定の5施設の開業を延期したことを発表しました。中には客数が9割減少という地域もあります。その中で星野リゾートは上の図のように、まず隣接する県の住民を呼び戻すために地域事業者(飲食店、農家、アクティビティ会社)と密にコミュニーションを取り、実際の農家の仕事にボランティア参加することで地域が持つ新しい魅力を再発掘することに注力しています。

次に、自治体では大阪観光局の活動に注目が集まっています。2019年、大阪を訪問した外国人数は推定約1,200万人(前年比+5%)を突破し、一人あたりの消費単価12万7,292円(同 +17%)と近年インバウンド施策が成功している地域です。しかし新型コロナウイルスの影響で関西空港発着便が激減したことで、百貨店の売り上げも激減しました。また、同観光局が行ったコロナウイルスに関する調査によると宿泊施設の約75%はキャンセルによる影響で「経営が深刻」と答え、インバウンド客を狙った飲食店、宿泊施設は大きな打撃を受けています。そんな中、Jリーグクラブの大分トリニータや10年間観光局長を努めた現大阪観光局理事長、溝端氏は大阪商工会議所と共同で飲食店に向けた新型コロナウイルス感染防止に関するガイドラインの作成や、「がんばろう日本!We are OSAKA」をキャッチフレーズに、プロスポーツや政府などと連携し、感染症収束に向け、機運を高めるキャンペーンを計画しています。他にも今まで市内を中心とした旅行がメインでしたが、外国人観光客が戻る前の準備期間として里山サイクリングなど、近隣地域の観光資源を改めて見つめ直す活動を行っています。

いかがだったでしょうか。これから私たちはコロナウイルスという未知のウイルスと共に生きて行かなくてはいけません。他にも「コロナショック」で経済が停滞、倒産など厳しい時期にありますがコロナウイルス収束後に誰もが気兼ねなく旅行できる時期が戻って来ること祈るばかりです。

参考:

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