牛尾 晃汰
広報/PR
2020年2月13日
中国本土で*死者563人、感染者2万8000人(*2020年2月6日付け)を超え、日本でも感染者が確認された新型コロナウイルス。同時に現在日本ではマスクの品薄状態が起こり、高額で転売される事態に発展しています。
コロナウイルスも関係して、今年は例年に比べても街中でマスクを着用している人が多いと感じるのではないでしょうか。しかし私たちには普通の光景も、訪日外国人、特に欧米諸国の人からすると異様な光景に見えているかもしれません。日本は外国でも「マスク大国」と言われることがあるくらいマスクをしている人は多いと言われ、ある意味「日本文化」と捉えられている部分があるほどです。
そこで今回は私たち日本人の”マスク愛”とマスクを付けている人を見ると外国人はどう思うのかを見ていきましょう。
<日本のマスクの歴史>
日本人のマスク着用の歴史は明治初期まで遡ります。最初は主に作業中の粉塵避けと使用されており、風邪予防のためには使われていなかったそうです。そしてマスクが風邪予防として使われ始めたキッカケは、1918~1920年にかけて流行した「スペイン風邪(インフルエンザ)」と言われています。感染者は全世界で約6億人、死者も2000万~4000万人出たとされています。日本でも当時の人口の半分にあたる約2300万人が感染し、猛威をふるいました。
スペイン風邪を機にインフルエンザ対策に用いられるようになったと言われています。また当時のマスク着用を促した「マスクをかけぬ 命しらず!」というポスターも重要な役割を果たしたと言えます。
以後日本ではインフルエンザの時期になると、マスクの出荷量が増加し街中にマスクを付けている人が多くなるのです。
しかしマスクを「顔を隠すためのアイテム」として使用する、いわゆる「伊達マスク」も存在します。2015年にDIMSDRIVEが約4,000人に対して行ったアンケート調査によると、伊達マスクを使用する割合は、全体の20%超にのぼり、20代女性に限っては44,9%を記録しました。主な理由では、「スッピンを隠すため」、「表情を作るのが面倒くさい」、「何となく落ち着くから」などが挙がりました。
▼「マスク・伊達マスク」に関するアンケート(2015年:DIMSDRIVE)
<マスクを見た外国人をどう感じるのか?>
日本では風邪予防から日常アイテムまで幅広く使われているマスクですが、外国、特に欧米諸国の人たちはマスクを付けている人を見るとどう感じるのでしょうか。
まず上記の国々で日常的にマスクをする習慣はありません。多くの国でマスクは医療用、清掃用と限られた場所で使われており”特別なアイテム”という認識が強いです。そのため一般の人が街中でマスクを付け歩いていると「病人」として周りの人に思われてしまうのです。2017年ニューヨークでもインフルエンザが大流行し緊急事態宣言が出された時も、予防接種勧告はありましたが、*マスク着用を勧めることはありませんでした(*自社調べ)
そのため文頭に記載したように外国人旅行者は大量にマスクを付けている人々を見ると「病人」が街に溢れかえっている異様な光景に見えてしまうのです。
<マスクを着用することがおかしいということではない>
ここまで日本人がマスクを着用するようになった経緯と外国人がマスクを付けている人を見てどう感じるのかを説明してきましたがいかがだったでしょうか。先にも述べたように外国人から日本のマスクはある種「文化」という認知を受けています。そのためマスクを着用すること自体がおかしいことではなく、風邪の予防にもなるので私個人としては着用を勧めたいです。
参考
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